2014年冬の衆院選では、 「Vote on Campus!」を実施した。
2016年夏には、参院選が控えている。 次の国政選挙では、「PROTOTYPE FUTURE」キャンペーンをもっと大きく展開したい。 量も、質も、ベクトルも「Vote on Campus! 2014」を上回るものにしたい。
そのために考えているアイデアを、 まとめておく。
----【Vote on Wherever, Whenever】--------
「Vote on Campus!」は、 対象 :大学生 実施場所:一部の大学 で「未来の投票」を体験するものだった。 ※報告書
確かに、キャンペーンとして「大学生・大学」を対象にするのは、 「若者の政治参加」をテーマにするドットジェイピーでやる以上は、仕方ないかもしれない。 けれど、次回開催時は、「30年後の投票システムをプロトタイプする」を世の中へのメッセージとして 掲げたい。
大学生・若者のことをやってるドットジェイピーは、「もう飽きた!」 世の中が楽しみにしているのは、「政治」のイメージを変えてくれる 新しさだ!
ただ、新しければいいわけじゃない。 ①誰よりも先にやる、②世の中を変えうる可能性のあるもの、③今のやり方を変える。 次の時代の選挙制度を提案するだけじゃなく、選挙のルールそのものを考え直すムーブメント。 そういうものを生み出さないと、世の中が気に入ってくれるものはつくれない。
と、前置きは置いておいて、 下記はその構想である。
いまの投票システムは、「人にやさしいデザイン」ではない。 [人にやさしいデザイン = Human Centered Design] この思想は、UIやUX開発からきた考えだ。 単に、ウェブデザインの領域におさまる思想ではなく、「人」を対象にするすべての分野にあてはまるものだと私は考えている。 それはもちろん、「投票」にもだ。 いまの時代、「ネットにつながらない分野」は基本的にありえない。 ならば、政治であろうとなんであろうと、人にやさしくないデザインはありえない。
では、今の投票システムはどうだろうか? 人にやさしいデザインといえるのだろうか? 結論からいえば、改善できる点は多々ある。
①空間的・物理的ユーザビリティの改善
今は、時間を空けて投票所に行かなければいけない。 期日前投票や、不在者投票の制度があるとはいえ、 思いついたときにすぐ投票できない今の仕組みも、 「いつでも、どこでも -Whenever & Wherever-」を当然とできる仕組みをつくるべきだ。
②情報的ユーザビリティの改善
政党の発信する情報はメディアから発信されるとはいえ、検索したいと思った人が 検索しやすい状況にはなっていない。情報のキュレーションをするメディアが必要になる。 また、そもそも自ら検索してくれるなんて自発的な人々はそんなに多くないから、 Web投票をしたいと思った人が、すぐに見れる場所に情報を置いていかないといけない。 投票先についての情報を、有効に集められるサイトも開設しなければ。
また、情報を集めるだけでなく、 政党から発信される既にある情報をもとにして、比較サイトなどもつくっていきたい。 意味のある事実情報を発信していく。 (1) メディア発信情報の検索エンジン (2) 候補者Wikipedia (3) 候補者比較サイト
このように、改善点を考え、実行する上では、 ただやればいいというのではなく、課題もたくさんある。
①IDシステムの構築
Web投票のシステムをつくるのなら、投票者のIdentification(認証)問題を 解決しなければならない。 マイナンバー制度ができることが、政策的な理想だが、 それを待つ、(「待つ」というのはPROTOTYPE思想の対極にある発想だ)のではなく、 いまある仕組みのなかから、試作的な認証システムをつくる必要がある。 たとえば、
- メールアドレス
- SNSアカウント
をもとでにして、プレ・マイナンバー制度をやってもいいかもしれない。 メールアドレスにも、SNSにも、個人が複数アカウントを持てるという穴はあるが、 それはキャンペーン参加者の良心に期待するしかない。
ちなみに、Webでの国民的認証の方法については、ここにまとめてある。
②中立性の確保
投票者の情報不足を支援するとはいえ、 メディアとしての役割を演じるときには、その情報に知性的に向き合わねばならない。 事実ありきで、ゆがみのない情報の扱い方をする必要がある。
一方、上記では触れなかった『選挙のルールを考え直す』については、次のように考えている。